専攻医1年目

後期研修開始直後の1年間は、眼科医としてのキャリアを始めるうえでの足がかりであり、特に今後の将来に大きく関わります。然るに本講座は眼科の基礎となる知識、臨床手技のトレーニング等を含め、充実した後期研修を送れるよう、教育に重きを置いております。

弘前大学は地域の眼科医療の中核を担っており、幅広い疾患を経験することができます。各々の専門外来で、それぞれの分野の専門家に指導を受けながら、基本的な診察技能から、最新鋭の検査器具を用いた診療を含め、診察技能を獲得することができます。本講座ではこれに加えて、1年目研修の早期から、上級医と共に、市中病院での診療経験を定期的に行う機会を設けております。これを介して、大学病院の最先端の医療のみならず、眼科領域のいわゆるCommon Diseaseを早期から経験できる利点があります。

1年目では、主に手術助手を担当しながら、入院症例を上級医と共に担当します。入院症例はあらかじめ全例、症例検討を行っており、大学ならではの最先端の治療を含めた術前の治療方針の検討を通して、事前の理解を深めたうえで、実際に治療に携わっていくことができます。実際の手術手技についても、豚眼による模擬的な手技練習から始まり、経験豊富な術者の指導下に、白内障手術や外眼部手術等の部分的な執刀を後期研修1年目から行うことが可能です。

また、外来・入院等を通して、初めのうちはわからないことが数多くでてくるのは当たり前です。本講座では若手を中心とした症例カンファレンスを定期的に行っており、日常の診療において、不明な点、疑問点を気軽に上級医・専攻医の仲間と共に確認し、検討を行う機会が豊富です。

これらを通して、1年間で眼科学の基礎的な知識、診断技能および手技に習熟することが可能です。

専攻医2年目以降

1年間を通して、眼科の足がかりを築いた後は、眼科全般の診察技能・手技を更に深めながら、本人の希望を尊重してのキャリアを築いていくことが重要です。研究の道に進みたい先生や、手術を極めることを目的とする先生など、数多くの道があります。

2年目以降の研修では、大学病院や関連病院での後期研修を通して、診断技術の向上および白内障手術の執刀をはじめ、徐々に高度の手術、例えば斜視、緑内障、硝子体といった手術技術を習得していきます。専攻医の希望により、特に興味のあるサブスペシャリティー領域に際しては、大学病院のみならず国内・国外留学を通して、自身のスキルアップを早期から図ることができます。

本人の意向によりますが、大学院進学もキャリア形成の一助となります。臨床のみならず、研究も大学病院としての責務の一つであり、本人の希望する領域を鑑みながら、臨床研究を含めた様々な研究を提示できます。大学院での研究に取り組み、学術的な考え方を習得することは、将来の自身のキャリア形成に大きな加点となるでしょう。

専門医試験受講に要する学会発表や論文作成も心配は不要です。1~2年目の段階から徐々に学会発表を進めていき、後期研修の修了時までに無理なく達成することが可能です。やる気がある先生は、前期研修の時点から準備を行い、後期研修開始直後から学会発表をされた実績もあります。

何よりもまず家庭と仕事の両立は重要です。本講座では本人の希望を尊重しながら働き方を柔軟に変え、家庭とのバランスが取れるよう、サポートを行っています。実際に育休制度を利用しながら専門医試験に合格された実績もあり、本講座は診療技能の習得の遅れを気にすることなく、家庭と仕事の両方を充実させることが可能です。

後期研修終了時点までに眼科医の基礎および本人の技術向上を図り、充実した後期研修を豊富な臨床経験と共に修了し、専門医試験に臨むことができます。

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